大きな病院ほど、部署が細かく分かれていて情報の共有が難しくなりがちです。
情報の共有ができなかったばかりに、
患者さんに直接対応する看護師が苦情を受けることも珍しくありません。
今回は、患者さんの情報を病院で働く職員が素早く、
スムーズに共有するポイントを3つ解説していきます。
ポイント①
イレギュラーな対応のマニュアルを作成する
大きな病院ほど、患者さんの対応がマニュアル化されています。
この様な患者さんにはこう対応する、とマニュアルが徹底化されていれば、
看護師をはじめとする病院の職員も動きやすいことでしょう。
しかし、病院ではイレギュラーなことが起こりがちです。
たとえば、担当患者が急な受診を希望した場合、
「手が空いているから至急来てください」という医師もいるでしょう。
このとき、医師からほかの病院職員へ連絡が徹底していないと、
患者さんを長くお待たせしてしまうかもしれません。
そんなことにならないように、
もしイレギュラーなことをする場合の職員への伝達方法などのマニュアルを
作っておきましょう。
面倒ですが、マニュアルを作れば大勢の職員が一気に情報の共有が可能です。
ポイント② 患者さんにはまず謝罪する
患者さんを怒らせてしまった原因は、
対応する看護師以外の場所にあることもあります。
「自分に怒られてもしょうがない」と不満を言いたくなる気持ちも分かります。
しかし、患者さんにとっては病院で働く人たちはみな一緒です。
ですから、まず謝りましょう。
「お待たせしてしまい、大変申しわけありません」
「連絡が行き届かず、大変失礼いたしました」
など、こちらに不手際があったことを伝えてください。
そのうえで、処置をおこないましょう。
ポイント③
待合室で具合が悪い人を見たときのマニュアルも
作っておくとよい
待合室で病状が急変する患者さんもいます。
そんな時に備えて、余裕があれば
待合室で具合が悪そうにしている人を見たときの対処法も
マニュアル化しておくとなおいいでしょう。
思わぬ事故を防いでくれます。
まとめ
伝達ミスはどれほど気を付けても起きてしまいます。
しかし、だからといって「仕方がない」で済ませると同じ問題が繰り返し起きます。
ですから、できるだけ細かいマニュアルを作っておきましょう。
そうすれば、同じ問題が起きるのを防げます。
参考「どんな患者さんからもクレームが来ない接遇のルール」(p108~111)