意外に見られている!!
最後まで気を抜かないお見送りの作法について
治療のかいなく患者さんがお亡くなりになることは病院では珍しくなく、
医師や看護師の大切な仕事の一つに無言の帰宅をする患者さんのお見送りがあります。
診療科によっては週に何度もお見送りをすることもあるでしょう。
そのため、どうしても気が抜けてしまうこともあります。
しかし、ちょっとした気の緩みが大きなトラブルに
発展することもあるので注意が必要です。
今回は、覚えておきたいお見送りの作法を解説しますので、参考にしてください。
見送りは、医師や看護師にできる最後の仕事です。
病院によって多少の作法は違いますが、
基本的には専用の入り口に担当医と看護師が並んで
患者さんとご家族が乗った車を見送ります。
その際、手を体の前で組み、自然体の表情でゆっくりと頭を下げましょう。
車が出発したら同じように頭を上げて、車が見えなくなるまで見送ります。
ことさら、悲しげな表情を作る必要はありませんが、
慇懃無礼になりすぎないように注意しましょう。
- 遺族はことさら神経質になることがある
最後のお別れのときは、遺族はことさら神経質になることがあります。
大切な方が亡くなるのは、とてもつらいことです。
たとえお別れをする期間が十分にあり、
覚悟を決めたつもりでもいざそのときがくると、
気が動転してしまうことも珍しくありません。
交通事故などで突然のお別れだった場合はなおさらです。
そのため、遺族の中にはちょっとしたことが気になったり、
怒ったりする人もあります。
ですから、たとえ必要事項であっても緊急でないかぎり、
職員同士がしゃべったり途中で席を外したりするのは控え、
お見送りに集中しましょう。
- お見送りは車が見えなくなるまで行う
遺族を乗せた車が出発すると、ほっと気がゆるみます。
診療科によってはお見送りが頻繁にあるので、
車が出発するとさっと気持ちを切り替えたくなるでしょう。
しかし、遺族にとっては大切な人のお見送りですから、
車が出発したとたんに「役目が終った」とばかりな態度を取られれば、
居たたまれなくなります。
遺族が、後ろを振り返らないとも限りません。
頭は上げてもいいので、車が見えなくなるまで姿勢を正してお見送りしましょう。
まとめ
お見送りは、患者さんと最後のお別れをする仕事です。
しかし、慣れてきたりほかの仕事が詰まっていたりすると、
どうしても気持ちを早く切り替えたくなってしまうでしょう。
でも、遺族にとっては、ささいな態度が気になることもあるのです。
最後まで気を抜かずにお見送りをするように、教育をすることが大切です。