本記事では、接遇教育を病院に導入するメリットと具体的な方法を詳しく解説していきます。
「接遇教育に興味があるけどより詳しく知りたい」という方はぜひ最後までご覧ください。
目次
病院の接遇は「医療接遇」
病院の接遇は、医療接遇と呼ばれています。
疾病や障がいなど、さまざまな悩みを抱えた患者さんが訪れる病院には、他のサービス業にはない接遇が求められています。
たとえば、待合室に長時間待つことになった患者さんへの声掛けや状態の思わしくない患者さんへの対応など、気配りが必要になる場面も少なくありません。
そのため、人生経験豊かなベテランの方であっても、これまで医療機関以外のサービス業で接遇を学んできた場合、病院の接遇を学んでおく必要があるのです。
接遇は1人では身につきにくい
また、医療現場で多くの経験を積んできた看護師や医療事務などの方で、接遇に自信のある方もいらっしゃるはず。
しかし、自分では「しっかりできている」と感じていても、他のスタッフや患者さんからみて「もう一息」という場合も少なくありません。
そのような方が、接遇教育を通じて新たな病院の理念や看護現場の方針にあった接遇を身につければ、病院の戦力としてさらなる活躍が期待できます。
接遇教育を通じて職員間の連携が高まる
接遇教育には、研修に参加したスタッフの連携が高まるというメリットもあります。ディスカッションやグループワークを通じて、他職種同士が関わり合い、お互いの考え方や価値観などを知ることができます。その結果、お互いの理解が高まり連携もスムーズに進むのです。
個人能力が高い看護師や看護現場のスタッフが協力すれば、大きな戦力になるのは想像できますよね。
接遇教育を始めるにはどのような方法があるのでしょうか。ここでは3つご紹介します。
病院内部で研修を行う
接遇を自主的に調べている職員や経験豊富なベテラン職員を研修担当に指名したり、部門ごとに研修担当を配置することで、接遇教育を始める方法があります。
チームの結束を高められるメリットがあるほか、全職員のスキルを底上げできるというメリットもあります。
一方で、「研修を準備するための時間の作りかた」や「看護現場で手一杯の職員にどのように依頼するか」といった対策を考える必要もあります。
外部の講師を招く
外部講師を招き、定期的に講演してもらうという方法もあります。
講師との事前の打ち合わせや職員への周知といった作業があるものの、接遇のプロを呼べるのは大きなメリットです。また、職員の確保に頭を悩ませる必要もないでしょう。
ただし、外部講師は他社の講演も行っているため、講師と病院のスケジュールが合わない可能性もあります。講演可能日と病院の対応できる日を事前に調整しないといけません。
交通費など講演以外の出費の調整も必要でしょう。
接遇教育のプロフェッショナルに依頼する
接遇教育を専門に扱うコンサルティング会社を利用する方法もあります。
コンサルティング会社を利用する場合は、病院とコンサルティング会社の専属契約になります。外部のプロフェッショナルを招くという点は同じですが、コンサルティング会社が病院の都合に合わせてくれるので、スケジュール調整がスムーズに進みます。
また、医療接遇に精通したコンサルティング会社を選べば、病院の接遇に特化した質の高い接遇教育を受けられるでしょう。
終わりに
接遇教育を導入するメリットと導入方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
多くの患者さんを治療する医療機関において、接遇教育に注ぐ時間はどこの病院も少なくなりがちです。
そのような中で、接遇教育に力を入れることができれば、より多くの患者さんやご家族から利用される病院に発展できるでしょう。