前回は、患者さんの立場や気持ちに配慮した
コミュニケーションのポイントを解説しました。
本記事では、
病院スタッフが患者さんにしてはいけない態度を
ご紹介していきます。
毎日の業務が忙しいから病院スタッフだからこそ、
つい患者さんにやりがちな態度をまとめてみました。
それぞれの態度に対して患者さんがどのように感じるかを
具体的に紹介しますので、患者さんを不快にさせない方法を
知りたい方はぜひ最後までご覧ください。
患者さんが不愉快だと感じてしまった瞬間に
病院が一丸となってめざしている「患者サービス」の質は
急激に低下してしまいます。
自分が患者として病院を利用した際に
「病院スタッフにとられたら嫌だな」と思う態度を考えてみてください。
自分がされて嫌なことは、きっと患者さんも嫌だと感じるはずです。
それでは、代表的な例を3つ解説していきます。
そこで注意したいのが、「親しみの持てる態度」と「なれなれしい態度」とは違うんだということを明確に意識して患者さんに接することです。
引用元:第一印象が良くなるナースのマナー(濱川博昭/島川久美子共著)より
患者さんに対して、まったく敬語を使わなかったり「あのさ」「ねえねえ」といった話し言葉を使ったりすると、なれなれしさにつながってしまいます。
よほど親しい間柄なら話は別ですが、患者さんへ接する際は敬語の使用を心がけましょう。
なれなれしい態度は軽薄な印象を患者さんにあたえてしまい、クレームにつながる可能性も高まるでしょう。不満を口にせずに別の病院に変えてしまう患者さんもいるかもしれません。
威圧感をあたえる態度とは、
「~してください」「~しないでください」といった
命令口調を常用したり、腕を組んで話を聞いたりする態度を指します。
このような態度をとられると、
患者さんは「何様だ」「話しにくい…」「威張っているようにみえる」
などと嫌な気持ちを持つようになります。
当然ですが、病院からの説明にも積極的に耳を貸してくれなくなり、
説明が伝わりにくくなるでしょう。
このような態度は、患者さんに強い拒否感情を起こさせます。
相手を見下したり、無視したりする気持ちから出てくるものです。
自分の中に患者さんを見下したりする気持ちがなくても、
患者さんが「見下されてるかも」と感じないよう
念のため自分の態度を再チェックしておきましょう。
1つ目は、表情に変化がない態度です。
いわゆる「すました態度」ですが、患者さんによっては
「冷たい人だな」「何を考えているのかな?」「親身になってくれなさそう…」
と感じてしまいます。
2つ目は、患者さんをほとんど見ない態度です。
「アイコンタクトがない態度」ともいえますが、
患者さんが無視されていると感じたり不安を覚えたりします。
最後の3つ目は、やたらと相づちを打つ態度です。
患者さんが話し終わるまえに相づちを打ったり頷きがあまりに多いと
「この人はちゃんと話を聞いているのかな?」と
患者さんの不信感につながってしまいます。
なお、本記事作成では
書籍「第一印象が良くなるナースのマナー(濱川博昭/島川久美子共著)」
を参考にしています。
本文中には、上記以外の態度についても詳しく解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
患者さんにしてはいけない態度を解説してきましたが、
いかがでしたでしょうか。
病院スタッフのちょっとした態度の変化によって、
患者さんの満足度は低下してしまいます。
しかし反対にいえば、態度の小さいな変化によって
患者満足度をアップさせることも十分に可能なのです。
本記事が患者さんが安心して利用できる
医療サービス提供の参考になれば幸いです。
次回は少し目線を変えて、
患者さんのご家族に伝わる説明のポイントを解説していきます。
次回もぜひご覧ください。