新年おめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
あっという間のお正月休みでした。お休みに何度目かの「三国志」を読み始めました。娯楽気分で北方兼三「三国志」にしました。劇画チックの北方さんが描く三国志からは、「ドバー」[バッシー]と血が噴き出す音や刀が空気を割く音があふれています。
曹操は、5,000騎の旗揚げから最終目的に向かって動き続けついに統一に手をかけます。一方の主人公劉備は動き続けますが、諸葛孔明という軍師を得るまでは、目的はあっても動き回っているだけでした。
曹操の引き立て役?である袁紹は、本来天下に近く官渡の戦いに絶対的優位だったのも関わらず負けてしまいます。「拙速」と「巧遅」という言葉がありますが、水も漏らさない対策をとったにもかかわらず、状況が刻々と変わるので完ぺきという状態がないままに結局は負けてしまいます。
ところが、そのあとの赤壁の戦いでは曹操軍は惨敗し、命からがら逃げていき、本当の意味での三国志がここから始まります。どうみても曹操は拙速に過ぎました。ただ万一の時のための退却路を確保していたのはさすがでした。
自分たちに置き換えた場合どうなんでしょうか?パンデミックという環境下、動かないことも一つの選択肢であることも確かです。しかし動くリスクと動かないリスクを比較した時、結果的には動かないリスクの方が大きいのではないかと思います。「動かない」というよりも「変化しない」と言った方がぴったりかもしれません。なぜならば現場の職員は忙しく動いているのですから。
「コロナ対策で忙しく考える暇がない」「人が集まらない」といいながら目の前の業務だけをこなすのではなく、コロナ対策で業務が増えて忙しいのならば、日常の業務はどうしていたのだろうか?しなくてもよい業務があったのではないか?人が集まらないのならば、やめた人の仕事はどうなっているのだろうか?と考え、行動しただけでも振り返ってみれば
パンデミック以前と大きく変化しているのではないでしょうか?
「強いものが生き残るのでない。環境の変化に対応できるものが生き残れる」という格言があります。やはり変わり続ける勇気を持たなければならないかと思います。但し万一失敗したときでも、生き残れる道を必ず残しておくこと、曹操が赤壁の戦いの前に退路道を確保したように。