【メルマガ】クレームを受けた看護師の気持ち
今回は先月の内容に続きまして『クレームを受けた看護師の気持ち』について考えていきます。
さて本題ですが、
クレームを受けた看護師はそのクレームをどのように感じているのでしょうか?
 前回のメールマガジンでは、92%の看護師さんが患者からのクレームを受けており、その範囲は、看護業務だけでなく様々な事柄の者を受けているという調査結果をご紹介しました。
では、その時にどう感じているのでしょうか?
 以前三重看護大学が、看護師のバーンアウトについて研究発表したが、その際の1位が「他人のクレームを受けること」「自分ではどうしようもないクレームを受けること」ということが発表されていた。

70%が「患者・家族」からの無理難題

今回の私共の調査では、クレームを受けた人の約70%が「患者・家族」からの無理難題であると感じています。(図1)

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大きくクレームを3種類に分類すると①発生原因が正当で要求が正当なもの②発生原因は正当だが要求が不当と感じるもの③発生原因も要求も不当なものになります。つまり②と③はクレームを受ける人にとっては「無理難題」と感じるものです。

しかし、患者サイドから見れば、「無理難題」ではないかもしれません。実際にクレームの内容を精査すればただ、クレームを受けただけでは、即退職にはつながらないかもしれませんが、図2がクレームを受けた人の子持ちです(複数回答)。

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「ひどく落ち込み」「悲しい」「自尊心が傷つけられた」「辞めたくなった」と、受けた側が感じています。おそらく、クレームを受けた本人には、ボディブローのように心と体に徐々にダメージが蓄積していくのではないでしょうか?

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濱川 博招

略歴
経営コンサルティング会社ウィ・キャン代表。顧客満足向上のコンサルティングのスペシャリストとして多くのサービス業、医療機関で実績を上げている。医療機関においては、実際の医療現場で発生した膨大な数にのぼる事例研究を通して、リスク回避のためのコミュニケーション等現場に即した研修を実施
著書「病院のクレーム対応マニュアル」「医師・看護師が変える院内コミュニケーション」「毎日が輝くナースのマナー―決定版!患者接遇完璧マニュアル」「できる看護主任・リーダーのコーチング術」人材派遣会社「儲け」のルール」「病院のクレーム 対応の基本」共著等(パル出版)