今、顧客からのクレームに頭を悩ますサービス業者が増えています。
病院も例外ではありません。
しかし、クレームはいきなり発生するわけでなく、その前段階に不安や不満があります。
つまり、不安や不満をうまく解消すればクレームは発生しにくくなります。
今回は、不安や不満がクレームに発展する仕組みや対処方法を紹介します。
1. 不満や不安は積み重なるとクレームに変わる
不満や不安を抱え、スタッフに訴える患者さんの心の中には病院に対する期待があります。
「訴えてもムダ」とあきらめているならば、不安や不満を口にすることはありません。
患者さんの望通り不安や不満が解決できればいいのですが、
スタッフの対応に満足できないと不安や不満はさらに大きくなります。
そして、何かのきっかけでそれが爆発したものが「クレーム」です。
我慢をした分、不安や不満は心の中で膨れ上がって激しくなります。
対処に時間も手間もかかり、内容によっては病院の評判を大きく下げる怖れもあるでしょう。
2.不安や不満は即解決が基本
不安や不満をクレームに発展させないためには、できるだけ早急に解決することが大切です。
看護師の仕事は多忙ですし、不安や不満の内容によっては
「自分に言われてもしょうがない」と思うこともあるでしょう。
しかし、患者さんが何に対して不安や不満を抱えているか、
聞くだけでも効果はあります。
不安や不満を訴えられたら、まずは話しを最後まで聞いてください。
そのとき、相手とまっすぐ向かい合うのではなく、
やや体をずらして「ハの字型」で相手に近づき、アイコンタクトをとることが重要です。
患者さんが話しをしている間、相づちは打ってもいいですが話しをさえぎってはいけません。
話しを聞いた後は、自分で対処できるなら対処しましょう。
自分では解決できない問題ならば、「担当者にお伝えします」などと伝えます。
締めくくりに「今後は十分注意いたします」「ご意見をありがとうございました」と一言添えるのを忘れずに。
患者さんは問題が解決しなくても「話しを聞いてもらえた」ことで、ある程度の不安や不満は解消できます。
まとめ
まずは患者さんの話を聞く。
看護師の仕事は膨大かつ多岐にわたるので、小さい不安や不満にきめ細やかな対処するのは難しいと思うかもしれません。
しかし、不安や不満を放置した結果大きなクレームに成長すると、解決するのに余計な手間と時間がかかります。
「患者さんの不安や不満は即解決する」という認識をスタッフ全員で共有しましょう。
そうすれば、不安や不満を聞くことも仕事の1つになります。