苦情がクレームに変わるのはいつ?
日本では苦情も不満も「クレーム」という一言で片付けられていますが、
苦情とクレームは厳密には違います。
「苦情」とは「不平不満を言うこと」で、
話を聞いてもらえるだけでスッキリする場合があります。
一方「クレームをつける」とは、「何らかの賠償(金銭・精神的)を要求すること」です。
不平不満が蓄積したり、
病院のミスで不利益を被ったと感じたときに苦情はクレームに変わります。
クレームには3つの段階がある
クレームは細かく分けると3つの段階があります。
1)「不安」な気持ちが放置されると「不満」になる
2)「不満」が解決されないから「苦情」になる
3)「苦情」が解決されないから「クレーム」に変わる」
私たちはこれを「クレームの木」と呼びます。
「小さな不安」というクレームの種を、
不安なままの状態にしておくのは危険です。
落ちているたくさんの種に水をかけて、
肥料を与えた結果、「クレームの木」を育ててしまうことになりかねません。
クレームは「その場で聴き、対応する」こと
病院の医事課の受付で日常聞くようなクレームは、
ほとんどが「苦情」や「不安」のレベルですが、きちんと聴かないと突然大きなクレームに発展します。
多くの病院ではクレームがあった際に
「現場が忙しい」などの理由で上司に回す仕組みにしているケースが多いのが実情です。
しかし、クレームを受けたら
「その場で聴き、対応する」ことが患者の最も望んでいることであり、
病院のクレーム対応においては最も有効なのです。
- 「初期クレーム対応」についてもっと知りたい方はこちらの動画解説をどうぞ