第1のルールは「話を優先して聴く」こと
クレームを言われた最初の段階で、
「上司に伝えます」「私の担当ではありませんので」と応対すれば、
二次クレーム、三次クレームにつながりかねません。
それでも上司が出て対応すればまだしも、
上司も多忙でクレームを放置し、そのようなことを何度か繰り返すと、
その人は“モンスター”に変わってしまう場合があります。
まず、第1のルールは、クレームを受けた職員は「話を優先して聴く」ことです。
一次対応では、
「患者の不満を聴いて、患者の気持ちに共感する」ことが大切で、
まず3〜5分程度、仕事の手を休めその人の話を聴くことを全職員に徹底しましょう。
第2のルールは「引き継げる人がいる」こと
第2のルールは、クレームを引き継いで処理する人がいる仕組みを作ることです。
一次クレームは突然発生し、内容もわかりません。
到底5分で終わりそうになく、相手が興奮している様子なら
「申し訳ございません。私では判断できない内容ですので、しかるべき担当者にお話しいただけないでしょうか」
と引き継ぐことを業務フローに入れることが重要です。
そうすれば最初に対応する職員も余裕を持ってクレームが聴けます。
中には最初から「上の者を出せ」と言ってくる患者もいますが、
まず「私がお聴きします」という姿勢で臨めばクレームの内容がわかり、
大事に至らずその場で終了する確率も高まります。
病院でのクレーム処理は一次対応がカギ
クレーム対応は、一次対応がきちんとできていれば、二次対応は比較的スムーズに進みます。
仮にクレームが大きくなっても、相手の出方に検討がつき“落とし所”がわかるからです。
謝って済みそうなことか、金銭で解決すべきことかなど、二次対応、三次対応はルールに則って交渉すれば、
時間はかかるかもしれませんが、それほど大変ではありません。
また、それ以上クレームが大きくなることもほとんどの場合はありません。
●「初期クレーム対応」についてもっと知りたい方はこちらの動画解説をどうぞ