私共ウィ・キャンは、2002年4月の設立以来、ヒューマンスキル系の研修会社として医療福祉業界にお世話になってきました。当初、接遇応対しかなかった研修のテーマも、コミュニケーション全般に拡大し、リーダーシップ力を高める組織研修、そして次世代経営者を育てる研修と多岐に広がってきました。特に「クレーム対応」については、各施設様からのご依頼も多くあり、研修だけでなく、業務改善のアドバイスを通じて、色々な形で提案をしています。

そして、現在は研修やコンサルだけではなく、ディフェンス・フォース・サービス(DFS)という独自のプログラムを開発しました。

クレームの分類

このコンテンツでは、2002年から医療、福祉業界の皆さんにいろいろなアドバイスをいただきながら、培ってきた「クレーム対応」についてわかりやすく、実例も交えながら説明させていただきますのでよろしくお願いします。

クレームを大きさで区別しても、何が大きいか不明確です。影響が大きいのか?患者の声が大きいのか?あるいは、時間がかかるのが大きいのか明確ではありません。大きいといってもその定義が明確ではないのです。また、現場で対応できた事柄は、日常業務と同じように考えていては、いつまでたっても患者の目線ではなく、患者の不満を解決することができません。同じようなクレームが繰り返し行われているのが現状です。実際には、クレームを以下の表のように分類すべきでしょう。

クレーム対応とは?
要望の段階 表現の方法 患者の要求 多くの病院の対応
不満を不平として言ってくる。 不満に思っていることを対して 職員に比較的静かに話す。 不平を言って、『じゃあよろしく改善してね』で終了することが多い。 改善する項目として認識されていない場合が多い。
不満が高まり、クレームとなって要求してくる。 何らかの賠償や改善を要求してくる。人によってはかなり強い口調で迫ってくる。 普段から感じている不平や不満が爆発して言ってくることが多く、現場では対応できず、上司や責任者が引っ張り出される。 初めてクレームとして認識されるが、患者が興奮している場合が多く、時間がかかる。また非難が当該職員に集中するので対処方法になることが多い。

クレームに強い組織作りをする

このコンテンツの目的は『クレームに強い組織つくり』です。つまり、すべての職員が患者の不満を聞くことができて、その不満をクレームに発展させないための組織作りです。
そのためには何をするか順を追って考察していきますので、よろしくお願いします。
なお、この記事で対象にしているクレームは、普通の患者からを前提にしています。最初から悪意を持って言ってくる患者に対する対応はまた別の機会にしたいと思います。
まず、患者は最大の医療資源であり、患者も医療チームの一員でなければならないという考え方が前提にあることをご理解ください。

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濱川 博招
濱川 博招

略歴
経営コンサルティング会社ウィ・キャン代表。顧客満足向上のコンサルティングのスペシャリストとして多くのサービス業、医療機関で実績を上げている。医療機関においては、実際の医療現場で発生した膨大な数にのぼる事例研究を通して、リスク回避のためのコミュニケーション等現場に即した研修を実施
著書「病院のクレーム対応マニュアル」「医師・看護師が変える院内コミュニケーション」「毎日が輝くナースのマナー―決定版!患者接遇完璧マニュアル」「できる看護主任・リーダーのコーチング術」人材派遣会社「儲け」のルール」「病院のクレーム 対応の基本」共著等(パル出版)