カスハラ・ペイハラ

カスタマーハラスメント対策

カスハラ対策を考える⑤

情報共有の重要性

カスハラを防止するためには、医療者側だけでなく患者さんにも、情報を共有する必要があります。

患者さんの情報を共有するための方法

情報を共有する方法として、小冊子を作成して配布するのは、いかがでしょうか。以下は小冊子を作成する手順です。

手順1

医療機関として、「患者さんに対してどのような診療を提供したいか」を目標として作成します。

手順2

目標が作成できたら、その目標を達成するために、以下をそれぞれ列挙します。

  • 「私たちが行動すること」
  • 「患者さん家族へのお願い」

それぞれ3項目ずつ記載します。もし3項目でまとまらない場合でも、多くても5項目までにしましょう。

表紙例:「患者さんに分かりやすく」

カスハラ対策を考える⑤

表紙に記載する例として、以下の文言を含めることを検討してください。

  • 地域の皆さんと共存するために
  • 地域の皆さんに必要であり続けるクリニックであるために

本編例:「私たちが行動すること」および「患者さん家族へのお願い」

私たちが行動すること

  1. 来院された方はもちろん、地域の皆さんの声をお聞きし寄り添った診療を行います。
  2. 疾患や診療においての不安について、お話を丁寧にお伺いします。
  3. 至急の点があると思われる場合や要望がある場合は、遠慮なく職員にお伝えいただくか、備え付けのご意見箱に意見を入れてください。

患者さん家族へのお願い

  1. ご来院の方が多く混み合う場合は、譲り合って診察をお持ちください。
  2. お体の状態によって、順番が前後する場合がありますのでご了承ください。
  3. ご希望や要望を職員に伝える場合は、他のご来院の方に配慮ください。
濱川 博招

略歴
経営コンサルティング会社ウィ・キャン代表。顧客満足向上のコンサルティングのスペシャリストとして多くのサービス業、医療機関で実績を上げている。医療機関においては、実際の医療現場で発生した膨大な数にのぼる事例研究を通して、リスク回避のためのコミュニケーション等現場に即した研修を実施
著書「病院のクレーム対応マニュアル」「医師・看護師が変える院内コミュニケーション」「毎日が輝くナースのマナー―決定版!患者接遇完璧マニュアル」「できる看護主任・リーダーのコーチング術」人材派遣会社「儲け」のルール」「病院のクレーム 対応の基本」共著等(パル出版)

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