ある病院でこんなことを言われたことがあります。

「先生がたは、時には30時間以上の連続勤務があり、本当にくたくたになっている。その先生方に、接遇応対の研修をするのはどうしたものか?もっと興味のある研修をして欲しい。大体接遇応対研修は一度訊けばわかるのだから」と。

 こう言われると、看護師は忙しくないのか、他の職種はどうなのかと言いたくなります。外部の私でさえ「ちょっと変だな?」と思うのですから、内部の職員が聞けばどのように思うでしょうか?

そして本当に一度聞けば、医師は接遇応対ができるようになるのだろうか?という疑問が沸いて来ます。

 

 すでにこの時点で、院内のコミュニケーションが滞っています。この医師の心の中には、 「医師は治療の最前線にいて、文字通り骨身を削って患者さんの治療をしているのだから、少しくらいは大目にみてよ」 という気持ちがあったのかもしれません。確かに良くわかります。おっしゃる通りです。しかし、何かあれば、患者さんは許してくれません。

 

 院内のコミュニケーション不足は、患者安全のためにも必須であり、医療従事者の身を守る大きな武器になると思います。

だからこそ、お互いの職種をリスペクトし合い、思いやりながら業務に当たる事が必要になります。

 

この講座は、院内の職員同士の円滑なコミュニケーションの取り方について言及しています。院内でできれば、患者さんに対してもきちんとしたコミュニケーションが取れます。院内だからと甘えることなく、チームとして業務に当たる事が、患者満足度だけでなく、職員満足度向上に繋がるものと信じています。

島川 久美子
島川 久美子

略歴
立教大学大学院卒業MBA取得。人材派遣会社立ち上げ、PC等教育フランチャイズ本部で人材育成に携わる。2002年4月株式会社ウィ・キャン(人材ビジネス・人材開発)、取締役に就任。1998年から、企業の立場で人材育成から病院での患者応対に関するコンサルティングを実施する。企業および医療機関における人材育成に関する企画・研修を実施。

著書
「医師・看護師が変える院内コミュニケーション」「毎日が輝くナースのマナー―決定版!患者接遇完璧マニュアル」できる看護主任・リーダーのコーチング術」共著(パル出版)他
「介護現場のクレーム対応の基本がわかる本 (New Health Care Management)」
「医療と企業経営 第6章」共著(学文社)
「ビジネスクリエーターと人材開発」共著(創成社)他